国府台・国分エリア
里見公園
千葉県市川市国府台3-9
- 入口近くの芝生広場。日よけ用にテントを張って寛ぐ子連れファミリーも。
- 「国府台城跡(こうのだいじょうあと)」。 国府台城は文明11年(1479年)に太田道灌(おおたどうかん)が築いたと伝えられている。
- 「国府台城跡」について書かれた解説版。
- 「ロ―ゼンハイムガーデン」の正面入口から眺めたバラ園の景色。
- バラ園には春と秋に白・黄・ピンクなど色とりどりのバラが咲き誇る。
- 噴水の音も心地いい。 バラ園には噴水を囲むようにベンチもあるので、腰を下してのんびりバラを愛でることができる。
- 平成19年度に市川の市民が選んだオリジナル・バラ“ローズいちかわ”。
- “パパメイアン”。このバラは、フランスの著名な育種家、 アラン・メイアン氏が祖父アントワーヌ・メイアン氏に捧げた、黒バラの代表的銘花。 花の形・色・香りの三拍子揃ったバラで、 1988年に世界バラ会連合「バラの栄誉の殿堂」入りした品種なのだとか。
- 「市川ローズフェア」のイベント風景。
- 遊具広場には大きな滑り台がある。 隣には枝にたわわに実る柿の木があり、秋を実感できる。
- カラフルな複合型遊具に子どもたちは夢中!
桜とバラの名所で美しい日本の四季を感じよう
「里見公園」は、約8万4000m²の広さを誇る市内の桜の名所としても有名な公園。芝生広場、遊具広場、梅園、バラ園、お花見広場、モミジ林などがあり、一年を通して季節を感じることができる市民の憩いの場となっています。
園内には”里見茶屋”(営業は不定期)という売店があり、ソフトクリームやおにぎりなども販売しています。芝生広場ではバドミントンをしたりお弁当を食べたり、みんなが思い思いに時間を過ごしています。犬の散歩に訪れる人も多いようです。
公園のあらましは以下のように、パンフレットに記載されていました。
里見公園は下総台地の西端、江戸川に面した大地上にあり、このあたりは国府台と呼ばれ、ここに下総国府が置かれ、下総国の政治や文化の中心でした。
その後、室町時代天文7(1538)年10月、足利義明は里見義堯等を率いて国府台に陣をとり北条氏綱軍と戦いました。しかし北条軍が勝利をおさめ義明は戦死し、房総軍は敗退しました。
続いて永禄7(1564)年正月、里見義堯の子義弘は再度国府台城で北条軍と対戦しましたが、この合戦も北条軍の大勝で終わり、以降この土地は北条氏の支配するところとなりました。
江戸時代に徳川家康が関東を治めると国府台城は江戸俯瞰の地であることから廃城となりました。明治から終戦まで国府台は兵舎の立ち並ぶ軍隊の街として栄えました。
昭和34年、市川市はこの由緒ある古戦場を記念するために、一般の人々の憩いの場として里見公園を開設しました。
桜の開花時期になると、ソメイヨシノが約240本、他にカワザクラ、オオシマザクラが花開く、市内屈指の桜の名所となるそうです。
また、園内には「ロ―ゼンハイムガーデン」という西洋庭園があります。始まりは1972年、以降2003年度の市制施行70周年記念事業として、里見公園噴水広場を整備し現在の姿に。約110種・700株以上のバラが植栽されています。また2004年11月に市川市がドイツのローゼンハイムとパートナーシティを締結した記念として、ローゼンハイムからつるバラ「マリア・リサ」が後に寄贈され、国際親善の象徴になっているそうです。
毎年、5月にイベントが開催され、バラ苗の販売や育て方相談会なども行われています。
- 詩人“北原白秋”の別宅「紫烟草舎(しえんそうしゃ)。通常は立ち入り禁止。 事前許可がなければ見学は不可。
- 紫烟草舎の裏側。
- 公園内の高台から江戸川方面を見渡すと、東京スカイツリーや空気が澄んだ日には富士山も見える。 案内板を参考に位置を確かめてみよう。
- 思いやりロードから江戸川を一望。遠くにボートを漕ぐ人たちが見える。
- 公園の至る所に城の名残を思わせる土塁が。 遠くに「夜泣き石」の解説版が見える。
- 豪族の墓と推定される「明戸古墳石棺」。 この地方に箱型石棺があるのは珍しいといわれている。
- 「明戸古墳石棺」の解説版。
- お濠の跡と思える場所。
- 高台にある水源が乏しい場所にもかかわらず一年中清水が湧く「羅漢の井」。 一説には弘法大師が巡錫の折に発見し、里人達に飲用水として勧めたと伝えられているそう。 但し、現在は飲料水としての利用はできない。
- 公園内の木にはプレートが掛けられてある。 プレートがあると何の木かよく分かる。
園内に歴史的な建造物や石碑が点在する公園
公園内には「国府台城跡」や“からたちの花”、“砂山”などで名高い詩人、北原白秋(明治18年~昭和17年)の別宅、「紫烟草舎」が保存されています。
紫烟草舎は当時、小岩にあった離れをここに復元したもので、白秋自身が名付けたのだそうです。
高台にある公園の眼下には江戸川が流れ、遠くに富士山を望めるスポットもあります。
また、公園内の所々に「夜泣き石」や「里見群亡の碑」の石碑、市川市の文化財に指定される「明戸古墳石棺」も保存されています。
慶長19年(1614年)里見忠義は29歳で亡くなりますが、遺言により遺骨は殉死した8人の家臣とともに倉吉の大岳院に葬られました。その8人の家臣の戒名に「賢」の文字がつけられたところから「八賢士」といわれました。
後に、その里見忠義と8人の家臣をモデルとした有名な滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」が生まれました。
里見氏と北条氏の因縁の対決の舞台となった「国府台城」。戦国時代、悲しい出来事があった場所ですが、今では訪れる人を和ませる美しい公園に生まれ変わりました。季節の移ろいを感じながら花を愛で、のんびり過ごすのに最適な公園です。
電車の場合、京成本線国府台駅から徒歩約20分または、市川駅より京成バス「松戸車庫行き」に乗車して約10分、「国立病院下車」徒歩約5分。車の場合は、京葉道路市川ICから約20分。
【DATA】
里見公園
- 住所:千葉県市川市国府台3-9
- 電話番号:【市川市 水と緑の部 公園緑地課】047-712-6366 【里見公園管理事務所】047-372-0062
- 駐車場:40台(無料)
- 常時開放。但し駐車場は8:00~17:00 売店は不定期休
- 市川市花と緑のまちづくり財団ホームページ:http://www.ichikawa-fgud.com
- ホームページ:http://www.city.ichikawa.lg.jp/gre04/1111000001.html